今更のように誰でもピカソ

ずいぶん前だけど「誰でもピカソ」にさだまさしが出ていた。エピソードとしてはまあ、さすがにファンなら知っていた話も多かったんだが....。
「関白宣言」で女性蔑視と叩かれ、「防人の詩」で右翼と叩かれと初期のうちはまさに「出る杭は打たれる」という感じだったんだろうが、しかし「関白宣言」はともかく「防人の詩」を聴いて、どうしてこれを「右翼」と感じたんだろうか? 確かにさだまさしはコンサートなどでも「日本に生まれて日本を愛している」と常々語っているが、それは国家としての日本を愛しているのではなく、日本人がこれまで培ってきた風土というか文化というか人情というか、そういったものを愛していることに他ならないわけで、たとえば「風の篝火」の美しい情景、「修二会」の伝統美への敬意、「案山子」や「風が伝えた愛の唄」の親から子への愛、そういったことを「日本を愛している」と表現しているんだと思う。少なくとも戦争を賛美する人ではないということは、「防人の詩」よりも前に作った「フレディもしくは三教街」を聴けばわかるんじゃないだろうか。
なんてことをいろいろ書いているうちにまたコンサートに行きたくなってきた。とはいえプーが小さいうちは連れて行っても理解できないだろうしそもそも周りに迷惑を掛けそうなので当分無理だが、はたしてプーがさだまさしの良さを理解する頃まで、さだまさしは歌いつづけてくれるだろうか?