3週前の義経

そういえばこっちは3週続けて感想を書いてなかった。とりあえず古い順に雑感を。
3週前の放送「母の遺言」。ついに時子が遺言捏造をカミングアウト。「六波羅偽遺言事件」とでも名づけるか。これまでにもそれを思わせる場面が節々に見られたが、やっぱりそうだったのね。しかしあの遺言は清盛の頼朝への思いを象徴している台詞なので、それを偽遺言に仕立ててしまうことで清盛の人間像を大きく変えてしまっているなぁ。しかしタイトルは常盤の義経への遺言ということかと思ったが、この時子による偽遺言も指しているダブルミーニングなわけなんだろうな。それにしても稲盛いずみ演じるところの常磐義経を訪ねてくる姿は見事だったなぁ。本当に幽明境を行き来するというか、幻なのか現なのかわからないといった感だった。最後には向こうが透けていたからやっぱり幻ということなのかもしれない。
いっぽうの平家ファミリーは維盛入水に始まる暗い話に終始し(宗盛は相変わらずのキレっぷりで面白かったが)、全体として平家物語特有の寂寥感あふれる回だった。