はじめての一泊旅行 その3

せっかく横浜に来るということで、この日の夕食は横浜在住のS夫妻とご一緒させていただくことにしていた。ホテルのロビーで待ち合わせということで部屋で時間を待っていたとき、S氏に貸す約束をしていた「ダ=ヴィンチ・コード」を持ってき忘れたことに気づく。前日の晩までは頭にあったんだが、当日朝が慌しかったのですっかり忘れてしまった。
ロビーで落ち合って開口一番S氏にそのことを謝るとかなりがっかりした様子。ごめん....。気を取り直して(くれたといいんだが)夕食の店へ。本来ならばお誘いしたこちらが店を手配するべきところなんだろうが、34年来横浜に在住している食通のS氏を全面的に頼りきって、店の選定から予約まですべてお願いしてしまっていた。「子供が多少騒いでもかまわない」「子供でも食べられそうな料理」「予算はあまり高くなく」などと我侭な条件を出したにもかかわらず全てクリアして予約してくれたのがランドマークプラザの「餉餉」という店。自然食バイキングの店なのでプーでも食べられるものがけっこうあり、最初のうちは妻のひざのうえでおとなしく食べていた。おかげで大人同士も久々の会食を楽しんでいたんだが、さすがに集中力はそうはもたず、例によって店の中を走り回りはじめた。
バイキングの店だけあって大人も子供も歩き回っているのでそんなに気になるわけでもないが、皿を持った人にぶつかったり、うっかりすると熱い機具に触ったりしたら大変なので追い掛け回す。なんとかつかまえて席に戻すがまた逃げ出すので今度は妻が追いかける。戻ってきてもまた逃げるので今度は私が追いかけ....結局後半の1時間はひたすらプーの大運動会となった。落ち着かない夕食になってしまいS夫妻には申し訳なかったが、非常に楽しく美味しい食事でした。ありがとう。
S夫妻にロビーまで送ってもらいホテルに戻る。フロントに頼んだ「子供のミルク用のお湯」が届くのを待ってプーを風呂に入れるが、洗い場が使えないので浴槽にお湯をはってプーを洗ってやり、その後私がその浴槽に浸かってから上がることにした。追い焚きができないので私が温まろうとする頃にはお湯もずいぶん冷えてしまい、後から考えるとこれが風邪の遠因だった気がする。
風呂上りにプーのミルクをつくろうとしたが、何と届いたお湯が熱湯! 子供のミルクのお湯ってわざわざ頼んだんだから適温のものを持ってきてくれると思っていたんだが、そこまではしてくれないのか....。どうもこの日はお湯の温度に恵まれないようだ。
なんてことをしているうちにプーは早々に寝てしまう。こうなると部屋を暗くして静かにするしかない。引っ越す前は毎日こうだったな〜などと懐かしみながら、早々に床に就くことにした。