今は我が家でいちばん幸せなひととき もう少しこのままいさせて

三連休の中日に久々に私の実家に出かけた。以前書いたとおりプーがブロック遊びに興味を示しはじめたので、私が子供の頃に遊んだレゴを取りに行く....というのが一応の理由だが、そんなものは口実で要は老夫婦に孫の顔を見せに行くのが主目的。ということで、相変わらず仕事やゴルフに忙しい父と山歩きに忙しい母のスケジュールを調整してもらって家族3人で会いに行った。
プーにしてみれば祖父母に会うのは半年振りなんだが、今回はほとんど人見知りもなく懐いている様子。一安心だ。昼前に到着したので早速家の近所の蕎麦屋*1に出かける。プーもこの日はやけに食欲旺盛、大好きなうどんを凄い勢いで食べつくす。その姿を見て私の両親も大喜びだ。
そのあと帰り道にある公園に。実家から5分くらいのところなので小学生の頃はしょっちゅう来たもんだが、大きくなってからはほとんど来ていないので私ですら15年ぶりくらいだろうか? もちろんプーは初めてだ。いくつかの遊具がなくなっていたり*2、芝生だったところが土の広場になったりと多少の変化はあったものの基本的には昔とほとんど変わっていない。公園の横の大きい家やネギ畑も昔のままだ。そんな懐かしい光景の中で、昔私が滑った滑り台でいまプーが滑っている。そしてプーがボールを投げ、それを大人4人で取り囲みながら笑っている....。
何のことはない日常の風景には違いない。しかし、こうやって親子三代で穏やかな時間を過ごすということがこのあと何回あることだろうか? 少なくともプーのすさまじい成長ぶりと日頃の疎遠さ(笑)を考えると、私の両親がいまの成長段階のプーと接することは、おそらくもう無いだろう。そしてあまり考えたくはないが両親もこれから確実に老いていく。更に言えば働き盛りの私と妻だって、このあと何が起こるかわからない。それは私も妻も、さらに私の両親も、十分に知っているはずのことだ。
そのようなことを考えると、この何のことはない時間の大切さに涙が出そうになった。おそらくそれは、この風景の懐かしさも相俟ってのことだったと思うのだが、まさしく今は我が家でいちばん幸せなひととき、もう少しこのままいさせてと祈らずにはいられなかった*3
こうやって幼少時を過ごした場所に子供を連れて帰ってきて、子供が喜んでくれて、親も喜んでくれるというのは何と幸せなことなんだろう。このような幸せな時間に付き合ってくれて、そしておそらくはこの感覚を共有してくれたであろう妻には改めて感謝したい。
読んでいる分には大して面白くも無い、何のことはない一日と思われるかもしれないが、私には忘れられない一日であった。

*1:前回もこの蕎麦屋に行ったんだが、田舎なので他に外食できる店がほとんど無いのだ。

*2:箱型ブランコとか地球型ジャングルジムとか。やっぱりあちこちで事故があったからなんだろうな。

*3:もちろん、これからプーが成長してペーもやってきて....という状態で親子三代元気で過ごせればそれはそれで幸せな時間なんだが、それでも「今のこの状態の幸せな時間」はもう二度とないことには変わらないだろう。