至福の時

このブログでも過去に触れたことがあるが、大学時代の同期を中心とした十数人で毎年2泊3日の合宿を行っている。合宿といっても地獄の特訓(何の?)とかをするわけではなく、集まって昼はテニスをしたりサッカーをしたり、夜はバーベキューをしたりクイズをしたり、というものだ。
クイズといっても半数以上のメンバーは現役を離れた身であり、極めて細分化されたジャンル別クイズや、海外旅行を題材にした映像クイズ*1などがほとんどで、いわゆる「普通の早押しクイズ」をやることは例年ほとんど無かったのだが、今年はどうやら勝手が違ったようで、日中のちょっとした空き時間にもクイズを楽しんだりしていた。私も少し混ぜてもらったのだが、みんな実に強い。けっこう本気でやったんだがなかなか勝てない....。
そして2日目の夜、用意された企画がひととおり終わり、寝るには少し早いかな、という時間帯にS氏にサシの勝負を申し出てみた。幸い妻が問題読みを買って出てくれたので、どこかで購入してまだ目を通していない問題集を読んでもらって久々の真剣勝負に興じた。10ポイント先取が一対戦終わったところでM氏も参入し、3人でひたすら10ポイント先取。思えばS氏、M氏とは大学時代はよくこうやって競ったものだ。今でもサークルでは一緒にクイズをしているが、このような単純なルールでの真剣勝負はいつ以来だろう? なんと懐かしく、なんと楽しいことか。夜はどんどん更けていったが3人とも飽きもせずにクイズに没頭していた。
7〜8セットもやっただろうか。3人で順にトイレに立って戻ってくると、それまで酒を飲みながら人物評などを戦わせていた*2他のメンバーもボタンに向かっている。ならば、ということで今度は私が問題読みを買って出てひたすら問題を読む。参加者はどんどん増えて最後は7人くらいになっただろうか。サークルで毎月のようにクイズをやっている人もいれば、早押し機に触れるのは去年の合宿以来という人もいる。しかしみんな鋭い押しを連発しており、真剣にクイズに向き合い、勝ちに喜び、負けに悔しがり、たまに変な誤答があれば皆で笑い....。まるで15年前に戻ったかのような感覚だった。昔はみんなこうやって問題があればクイズばっかりしていたっけ。そのうちにそれぞれがそれぞれのクイズ以外のやりたいこと、やらなければいけないことに時間を費やすようになり、いつしか一緒にクイズをする機会もほとんど無くなっていった*3が、やっぱりみんなクイズが好きで、そしてものすごくクイズの素養が豊かなんだな、ということを再認識させてもらった。
許されることならばいつまでも問題を読んでいたかったが、時計の針は無情に回り続け、我々ももう若くないということでさすがに夜3時頃にはお開きとなった。しかし実に至福の時を過ごすことができた。真剣勝負に付き合ってくれたS氏、M氏、問題を読んでくれた妻をはじめ、この時間を共有してくれたメンバーには感謝の一念だ。

*1:このクオリティが並大抵ではなく、いつ参加しても非常に楽しく感慨深いのだ。

*2:本当はこっちにも参加したかったのだが....。

*3:それにネガティブな目を向けるつもりは全く無い。むしろ当たり前のことだと思う。