うちの王子ラスベガスに行く その11

年は明けたがこの話はまだ9月。次にラスベガスに行くとき(いつかは未定だが)までには書き終えたいところだ。
ロサンゼルスのトム・ブラッドレー国際空港に降り立ち、記念撮影などしつつゆっくり入国カウンターに向かう。乗り継ぎ時間は3時間45分もあるので急ぐことは無い。M氏からは「長蛇の列ができている」と言われていたが、のんびり時間をかけながら来たのが幸いしたのか思ったよりもすいており、今回はすんなりと*1無事に入国成功。荷物をピックアップして*2案内に従ってアメリカン航空の国内線ターミナルを目指す。
荷物預けの窓口までは特に迷うところも無く、荷物を預けて案内のお姉さん*3に言われたとおりに進んだ....つもりが、なぜか道に迷う。なにやら工事中らしく、業務用みたいなでかいエレベーターに乗ったものの様子が違うところに出た。なんとか出発ロビーらしきところまでたどり着いたが、エアラインと行先を見る限りここは国際線の出発カウンターらしい。
さて国内線ターミナルに行くには....と私が案内表示板を探している間に妻はさっさと係員さんをつかまえて道を聞いていた。このへんの対応力は私には到底真似できない。自分は「人に道を聞く」というのがどうも苦手で、とにかく自力で解決しようとしてしまうのだ(たぶん私だけではないと思うけど)。話を聞くにはどうやらAAの国内線ターミナルは一度建物を出てから右方向に向かうらしい。ということで建物を出るとカリフォルニアの強い日差しで一杯だった。妻は学生時代にロサンゼルス行きの計画を立てていて直前でぽしゃったことがあるらしく、「ついにロサンゼルスの地を踏んだ!」と宣言している。まぁ、間違いではあるまい。ちゃんと入国審査もしているわけだし。ということで私も「行ったことがある街リスト」にロサンゼルスを追加することにした(笑)。
妻がプーの手を引き、私が荷物を引いて国内線ターミナルへ。国内線は第1から第8ターミナルまでに分かれているが、幸いAAのターミナルはいちばん近い第4ターミナルだったのでものの5分もせずに到着。自動チェックイン機を発見し、チェックインの操作をしてみるが*4やはり成田で示された席しかないようだ。仕方が無いので機内で他の乗客に交渉することにする。
上の階に待合ロビーのようなものが見えたのでエスカレーターを上がろうとしたが係員に止められる。よく見るとビジネスクラス客専用らしい。とはいえ出発までまだ時間もあり、搭乗口に行くのはいくらなんでも早かろう、ということで再び国際線ターミナルに戻り、軽く食事をとることにする。フードコートで席を確保し、私が荷物の番をしている間に妻と子供が食べ物を買いに行った。
とりあえずM氏に電話してLAX到着を報告し、数時間後に迫った待ち合わせの場所を再確認する。バゲッジクレームまで迎えに来てくれるとのこと。有難い。電話を切り一人になるとさすがに寝不足が襲ってくる。日本時間にすれば21日の午前6時前といったところか。眠いわけだ。それなのに時計の針が午後2時前(しかも20日の)を指しているのは理屈ではわかってもやはり違和感がある。しかしここで寝てしまって置き引きにでも遭ったら目も当てられないので頑張って周囲を観察する。ロビーでは「寄付を求める人は空港とは関係ありません」といったアナウンスが一定の間隔で入っている。なんでアナウンスの内容がわかったかというと日本語でのアナウンスもあったからで(笑)、見回してみても確かに東アジア系の顔立ちの人は少なくない。ただし、それが日本人なのか韓国人なのか中国人なのか、はたまたアジア系のアメリカ人なのか、そこまではよくわからないが。しかしこのフードコート、決して汚いというレベルではないものの、成田ほど綺麗というわけでもない。そして何となく殺風景だ。そう思うと成田の顧客サービスは少なくともハード面では一流なんだろう。
....などといろいろ考えているがいつまでたっても妻と子供が帰ってこない。まさかこんなところで行方不明に?などと一抹の不安が襲ってくるころにようやく戻ってきた。どうやらマクドナルドで注文したものがいつまでたっても出てこなかったらしい。8年前のDFWでもそうだったが*5アメリカのマクドナルドの店員は相手が東洋人と見ると見くびる傾向にあるのだろうか。
さほど腹も減っていなかったが軽い食事を終え、まだ時間に余裕がある。今度は妻が睡魔に襲われたようなので、うとうとする妻を横目にアメリカ版ハッピーセットのおもちゃ*6でプーと戯れる。そのうちにプーがトイレを訴えたのでプーを連れてトイレへ。そういえばアメリカのトイレの個室のドアって下のほうが無いんだよな〜。これも久々の感覚だ。プーの用足しを無事済ませて手を洗い、荷物を抱えつつプーの手を拭くのに四苦八苦していると後から来たアメリカ人のおじさんが水道の蛇口を閉めてくれた。慌ててお礼を言うと笑いながらプーの頭をなでて去っていった。このあたりのフランクさはやはりアメリカならではといったところか。
少し休むと妻もやや元気を取り戻したようなので空港内の店を見て回ることにした。一部は改装中だが、それでも土産物屋などがいくつか並んでいる。とはいえ成田の店舗の充実度合いに比べると月とスッポンだ。何でもかんでも成田と比べるのも何だが、やはり成田はハード面が充実していることを実感する。さすがに今の時点で土産を買うつもりもないが、帰りにも2時間以上乗り継ぎ時間があるので、帰りに買うことも考えて今のうちに目星をつけておく。とはいえラスベガスに行った土産をLAXで買うのも何なので、ここは最後の手段にしたいところだ。妻もなかなかよさそうなTシャツを発見したが、「まだ先も長いので帰りに買う」とのこと。
おもちゃの店を発見したので入ってみる。さすがアナハイムを抱えるだけあってディズニーものが多い。日本では見かけない「カーズ」グッズもたくさんあるが、プーはあまり興味を示さない。昔はカーズ大好きっ子だったのだが(おかげで何十回見たことか)、どうやらプーの中でのブームは去っているようだ。「パワーレンジャー」なる戦隊もののグッズも置いてあったが、どうみてもデザインはゴーオンジャーだ。ただし日本のものに比べると上半身がマッチョになっている。これは許可を取っているのかいないのか....。そしてなぜかイエロー(女性)はいない。アメリカでは女の子にはヒーローは受けないのか?などといろいろ考えてみる。
この店で子供用のサングラスを発見。といってもおもちゃのようなものだったが、プーには十分だろう。表示を見ると「5歳以上」となっていたが、試しに掛けさせてみると頭でっかちのプーにはちょうどいい。ということで早速購入。この旅行で初めてのドル消費だ。9ドル程度の値札がついていたので10ドル札を出すが、足りないらしい。うお、TAXか....。この「表示価格と実勢価格の差」についてはこれから3日間悩まされることになる。とりあえず値札等を外してもらって早速プーに掛けさせてやる。なかなか似合っている*7。プーもご満悦の様子だ。
お土産屋とフードコートを結ぶ階段の踊り場に、ケースの中のボールが延々と転がるオブジェを発見し、プーが早速食いつく。グアムに行ったときもマイクロソフトモールにあった似たようなやつ(MIMOとか言った)を延々と見ていたっけ。子供はこういうのが好きだな....などと思いながら見ていると、どうやらボールの動きに多少の偶然の要素があるようで自分が見ていてもなかなか面白い。ここでしばらく時間をつぶしているうちにそろそろ搭乗口に行くべき時間になったので再び第4ターミナルに向かうことにした。

*1:8年前にダラスフォートワース空港で入国手続をしたときは、やれ「どこに行くのか」とか「帰りのチケット見せろ」とかいろいろ聞かれてずいぶん時間がかかった気がする。

*2:荷物のチェックイン自体は成田でLASまで済んでいたのだが、LAXで一度ピックアップして再度預けるように指示されていた。

*3:陽気で親切だった。このへんはアメリカの良いところだな、と思う。

*4:あれ? だとすると成田でのチェックインは何だったんだろう?

*5:前にも書いたかもしれないが、ダラスフォートワース空港のマクドナルドで「ミルク」を頼んだら「コーク」を出されたことがある。

*6:日本のものにくらべると相当チャチ。

*7:私からの年賀状が届いた方はそれをご参照ください。