親孝行しつつされつつ

私の実家には老夫婦が2人で住んでいる。同じ県内なので車で1時間半もあれば着いてしまうのだが、これだけ近いとかえってなかなか行く機会がない。まして土曜日はヤマハ、日曜日は水泳&体操教室であまり自由にならないのでなおさらだ。今年の夏もなんだかんだと都合が合わず帰省しなかった。しかし今年は正月も帰らなかったので*1気がつけば1年近く帰っていないことになる。ということで敬老の日も近いので、平日に1日休暇を取って孫の顔を見せに行った。
ラッシュを避けて10時頃に出発したが、幸い道路もそれほど混まず昼前には到着。このブログでも何度も書いているが、まぁ老夫婦が孫の顔を見たときの喜びようといったらない。まさに喜色満面というやつだ。そして食卓には例によって食べきれないほどの食事が並ぶ。前の日に電話した際には「食事は妻とプーの2人で1人前くらいでいい」と伝えておいたはずなんだが、きっちり5人分並んでいる。うっかり忘れていただけならいいのだが、2人とももういい年なのでいささか不安になる。大丈夫か....?
食事をしながら母が今年の正月に出かけたペルーのDVDを鑑賞。同行した方が撮影したものをダビングしてもらったらしい。気がつけばいつの間にかブルーレイレコーダーが導入されている。曰く、今までのレコーダーは地デジ非対応だったので買い換えたらしい。どこにそんな金があるんだろう、とまたまた不安になる。大丈夫か....?
しかしペルーの映像は面白かった。クスコの市街やマチュピチュの映像など、M氏*2のクイズ企画などで静止画像は何度か見たことはあったが、こういうホームビデオ的なものは初めてだ。マチュピチュから下る列車の車窓からのウルバンバ川の風景が延々と続いていたのはいささか冗長に思えたが(笑)。そしてクスコのレストランでフォルクローレ演奏を聴きながら夕食、というシーンで突然映像が終わった。この後ナスカやプーノに行ったらしいのだが、どうやらこの続きはまだダビングしてもらっていないらしい。
食後は今度は我々がラスベガスに行った際の写真などを見たあとプーのお楽しみ、ゲームの時間。最近プーは「Wiiパーティ」に夢中だが、我が家は3人家族なのでどうしても1人コンピューターが混ざってしまう。ということで老夫婦を巻き込んで念願の4人プレイを実現させることになった。といってもWiiなど使ったこともないであろう2人なので操作に慣れるまでだいぶ時間がかかったが、ものによっては私やプーを差し置いて老夫婦で1位・2位を占めたりすることもあり、プーはもちろん両親も楽しんでくれたようだ。私が子供の頃はまちがってもファミコンに付き合ってくれたりすることはなかったのだが....。もちろん任天堂のファミリー戦略がうまくマッチしたというのもあるんだろうが、やはりこれも孫の吸引力なんだろう。
その後は涼しくなったので近所の公園まで散歩。サッカーボールでも持ってくれば良かった、と思ったが、たまたま後からやってきた3人連れの同年代くらいの男の子に混ざって鬼ごっこなどに興じている。私も妻もどちらかというと引っ込み思案な子供時代を送っていたので、この社交性は羨ましい限りだ。しかしこの公園のまわりは自分が子供の頃と変わらない。遊具は少し変わっているが、あたりの家や畑や神社は昔のままだ。プーはひとしきり走り回り、暗くなる前に退散することにした。
帰りしなには大量のお土産をいただく。2リットルのウーロン茶、500ミリリットルのお茶2本、1リットルの黒ウーロン茶....。「今日飲むかと思って買ったけど余ったので」とのことだが、日帰りの滞在なのにどんだけ用意したんだ(笑)。
帰路早めにファミレスで夕食を取ったあとはプーは車の中で爆睡。いつもの保育所の日に比べれば運動量は少ないはずだが、やはりプーなりに緊張していたんだろうか。お疲れさま。お祖父ちゃんお祖母ちゃんはプーのおかげで一日てとても幸せだったと思うよ。ありがとう。
この日プーを私の両親に会わせることができて、私も久々に親孝行ができたと思う。それは取りも直さずプーが私に親孝行してくれたことに他ならない。もちろんプーにはそんな意識は無いのだろうが、自分の親に孝行をしながら自分の息子に孝行された、そんな一日だった。
それにしても、私の母は今年還暦、父は来年古稀を迎えることを考えると、この先あと何度このような穏やかな一日を過ごすことができるのだろうか。そんなことを考えるとふと寂しくなる*3。もちろん多いに越したことは無いから、やはりまめに顔を出さないといけないな....。とりあえず近いうちに母が夏にでかけたスイスのDVDでも見せてもらいに行くか(←どんだけ海外行ってんだ)。

*1:私の母が海外旅行に行ってしまっていたため。

*2:ラスベガス旅行記に登場中。

*3:もちろん、この歳まで両親とも心身ともに健在でいてくれるということはそれだけで幸いであり、感謝している。