うちの王子ラスベガスに行く その19

集合時刻に10分ほど遅れて(すみません)ルクソールのフロント前でMK夫妻と合流。今日は午前中に近郊の「レッドロックキャニオン」までドライブするので、プーもLAXで購入したサングラスを装備。親バカかもしれないが*1なかなか似合っている。フロント近辺でうろうろしていると通りかかったアメリカ人から「オー!グラスボーイ!」などと声をかけられており、プーも満更でも無さそうだ。
早速駐車場に移動して車に乗り込み、またもM氏の運転でストリップを北上する。昨日は夕暮れから夜にかけてだったが、今日は眩しい日差しの中とあって、街の印象もずいぶん違う。「ギャンブルの街」というイメージとは裏腹に、実に明るく健康的な印象だ。例によって自由の女神やMGMのライオン、気球にエッフェル塔などが並ぶ通りを抜ける。MK夫妻の丁寧な解説に首を右に左にと動かすので大忙しだ(笑)。ベラージオの前で赤信号で停止すると、ちょうど運よく噴水のショーが始まっている。何の曲だかは忘れてしまったが楽しげな雰囲気だ。そして昨日見はぐったインペリアルパレスも発見。ちゃんと「MATSURI」もでかでかと宣伝されている。これは今日の午後に見に行く予定。楽しみだ。
昨日は暗くて気付かなかったが、よく見ると工事中の建物やら、塀で囲われた更地やらもところどころに存在する。ベラージオの手前の工事中のエリアはどうやら間もなく完成するらしい*2が、サーカスサーカス付近の空き地は開発が頓挫しているらしい。ラスベガスといえども世界同時不況の波は避けられないのか*3
ひとしきりストリップを北上し、とある交差点を左折。高速道路の入口の案内を見ると左に行くと「ロサンゼルス」、右に行くと「ソルトレイクシティ」とのこと。なんと大雑把な。しかしこの高速道路には入らず、高架をくぐってさらに西に進む。ストリップを離れてわずかの間に、周囲には高層建築物は全く見当たらない普通のアメリカの街といった印象に変わる。建物はけっこう綺麗なものが多く、店もいろいろだ。日本にもあるチェーン店もあれば、見たことも無いような店もある。そして小奇麗な住宅が多い。このあたりはおそらくラスベガスで働いている人たちのベッドタウンなんだろう。建設工事に従事する人を除くとほとんど第三次産業従事者なんだろうか?
車内は冷房で快適だが太陽がまぶしいのでサングラスをかける。しかしともすればそのことを忘れてしまうほど、サングラス越しでも日差しは明るい。しばらく走ると左にリゾートホテルらしき建物が現れる。どうやらレッドロックカジノとかいうカジノホテルらしい。日本から来てここに宿泊するにはさすがに便が悪そうだが、建物自体は綺麗だ*4。カジノそのものかレッドロックキャニオンのトレッキングが主目的ならいいのかもしれない。ホテルを過ぎると周囲には新しく造成されたと思しき土地が広がり始めた。このへんが現時点での居住区域のはずれということだろうか。ラッシュ時の渋滞がどの程度かわからないが、東京近郊から都心に通勤することを思えば十分近い範囲だといえるだろう。しかし、ここに至るまでに高層どころか低層マンションすら見かけない。いかに土地を贅沢に使っているかがわかる。
そして造成地を抜けると周囲にはもう何もない。まぁ一応道路沿いに簡単な木柵くらいはあるのだが、その先には名も知らぬ草がまばらに生える荒地が広がり、遠くには岩山が見えるだけだ。そして右前方には、昨日飛行機の窓から見た赤・茶色・緑色に色分けされた岩山が見える。あの不思議な岩がレッドロックキャニオンだったか。M氏の話では岩に含まれる鉄分の量の違いで色が変わるとのことだったが、ここまでくっきりと色が分かれるというのは凄い。地質学には全く詳しくないのだが、おそらく全く違う環境下で形成された岩なんだろう。今でこそ万古不易であるかのように見える砂漠であるが、太古の昔にはいろいろな環境の変化があったのだろうか。
驚くべきことにストリップから車で30分ほどしか走っていない。ラスベガスという街がまさに砂漠の中に小さく浮かんだオアシスのようなものだということがよくわかる。
このレッドロックキャニオンは一周する観光道路が整備されており、今日はそこを一周することにしている。ということで右手の細い道に折れ、料金所で5ドルを払ってビジターセンターの駐車場に。車のドアを開けると砂漠の熱気が容赦なく車内に入り込んできた。

*1:もっともこのブログ全体が親バカみたいなもんだが。

*2:この旅行から3ヶ月後くらいに「シティセンター」として華々しくオープンした。

*3:いや、むしろこういうところだからこそ影響が強いのかもしれないが....。

*4:「ラスベガスをぶっつぶせ」だか何かのロケがここで行われたらしい。