さようならベビーシート

プーが産院から退院したときから慣れ親しんできたベビーシートにいよいよ別れのときがきた。
私の住んでいるあたりはまだまだ車社会なのでプーが生まれるに当たってチャイルドシートが必要になったが、うちの車は昭和63年式という年代もので、後部座席には2点式のシートベルトしか取り付けられていない。最近のチャイルドシートはほとんど3点式シートベルト対応のもので、2点式のものとなるとなかなか見つけられなかった。「2点式シートベルトを3点式に付け替えることができないか」といろいろ聞いてみたが、やはり車検を通らないということで断念。一時は車の買い替えも本気で検討したんだが、産院でもらったベビー用品リースのカタログで2点式対応のものを発見。結局9ヶ月まではベビーシートのリース、9ヶ月以降はチャイルドシートの購入というパックのものを注文して事なきを得た。
産院を退院する日、初めて外の空気に触れたプーをそのままベビーシートに乗せてみたが、これがまぁサイズが合わないの何の....。まだ首もすわっていないどころか全身フニャフニャしているので、ベビーシートとプーの体の隙間にタオルだの何だのを山のように詰めて固定して妻の実家に向かったものだ。
プーを連れての外出は基本的に車だったため、それからはどこに行くにもこのベビーシートのお世話になった。しばらくは詰め物が欠かせず、詰めすぎて暑かったのか車から降りたらプーが心なしがぐったりしていることもあった。また引っ越す前の駐車場は屋外だったため、炎天下に置かれて熱くなったベビーシートを冷やすのも一苦労だった。
そうこうしているうちにプーも少しずつ大きくなり、いつのまにか詰め物も要らなくなり、さらにいい加減手足がはみ出すようになった。
そしていよいよ9ヶ月のリース期限が切れて返却の時がきた。せっかくだから最後にベビーシートに乗った写真でもとろうと思っていたが、車に乗る機会がないまま返却の前日になったので車からシートを取り外し、家の中でプーをシートに乗せてみた。やはりもういっぱいいっぱいで、本当に大きくなったな〜と改めて感じた。レンタルした頃は9ヶ月なんてまだまだ先だと思っていたが、今になるとあっという間だったな....。プーも楽しそうだ。もしかしたらこれからドライブだと思ったんだろうか?
万感の思い(というと大袈裟だが)の中でプーを下ろし、翌日私の留守中にシートは引き取られていった。そして今度はブースター式(前向き)のチャイルドシートを装着! 馴染んでくれるか心配したがプーもどうやら気に入ったようだ。このシートに座るとプーもまだまだ小さく感じるが、いつかはまた同じような感慨にとらわれる日が来るんだろうな....。