はじめての二人寝

日頃は私と妻のベッドがある寝室にプーのベビーベッドも置いてあり、夜は基本的にはプーをベビーベッドで寝かせて、夜にぐずったらたまに私と妻の間で寝かせたりしている。つまりプーが夜に泣き出したら私も妻も目を覚ます(私は気づかないことも多いらしいが)ことになり、妻が授乳してプーを寝付かせてから私と妻がまた眠りに入る、といった毎日を過ごしている。
しかしこのところ妻がどうも風邪気味のようで、昨夜は熱をはかったら38度以上あった。風邪には水分とビタミンと睡眠がいちばん、ということで妻の安眠を確保するべく私とプーは和室で寝ることにした。よく考えたら私とプーで2人だけで寝るのはこれがはじめてだ。しかし中学時代の友人の話を聞くと「娘が6ヶ月くらいのときから、娘と2人で泊りがけで出かけて妻をリフレッシュさせていた」とのことだったので、まあ何とかなるだろう。
妻が早寝するのでせっかくだから私もたまには早寝しようと夜12時に就寝....しようとしたらここでプーが起きて泣き出したので妻が授乳し、プーが寝入ったところでようやく就寝した。
午前1時10分。プーが目を覚まして泣き出す。早速私も起きだしてミルクを作り飲ませてやると簡単に寝入ってくれた。よしよし。とはいえミルクは母乳と違って消化がよくないから3時間以上間隔をあけるように、という指示を受けていたので、これから3時間以内に泣かれると厳しいな....と思いつつ再び眠りにつく。
午前2時25分。プーが「ほぎゃ〜」と泣き出す。私も目を覚ましたが、どうやら一瞬泣いただけでまたすぐに寝入ってくれた(我が家ではこれを「フェイク」と呼んでいる)。目を覚まされはしたがとりあえず寝てくれて助かった。ということで三たび眠りにつく。
午前3時35分。プーがまたも泣き出す。フェイクかと思って様子を見たが今度は本格的に泣き出した。まだミルクはあげられないし、抱っこしてあやしてやってもなかなか泣き止まなかったのでよっぽど妻を起こして授乳してもらおうと思ったが「ぼく一人でプーを寝付かせないと」「妻が安心して」「眠れないんだ!」と執念であやし続ける。プーは「知ったことか!」とばかりに泣きつづける。戦うこと15分、ようやくプーが寝付いた。「勝ったよぼく。見ただろ? ぼくひとりでプーに勝ったんだよ。これで安心して眠れるね」と心の中で呟き(実際は誰も見てないんだけど)、加湿器をセットして四たび眠りにつく。
午前4時50分。プーが泣き出す。しかしもう前回のミルクから3時間以上経っているのでもはや勝ったも同然だ。早速ミルクを作って飲ませると早々に寝付いてくれた。次に起きられたらもう覚悟を決めて起きるしかないな、と思いながら五たび眠りにつく。
プーの声に目を覚ます。時計を見ると午前7時5分。ちょっと早いがまぁ起きる時間だ。プーも泣くでもなくご機嫌のようなので、目覚ましがなるまでの間、プーが動き回るのにまかせながらしばらく布団の中でまどろむ。さすがに眠れはしないが少しでも楽だ。どうやら勝った....。
ということではじめての二人寝は無事終了。しかし3時35分の死闘を思い出すと、やはり男性が授乳ができないというのは何とも残念だ。こりゃ父子家庭の父親はそうとう大変なんだろうな....。