うちの王子ラスベガスに行く その15

ダウンタウンの駐車場から出て少し歩くとアーケードがある歩行者天国がある。どうやらここがダウンタウンの目抜き通りのようだ。ちょうど時刻が午後8時になり、ここの観光名物「フリーモントストリート・エクスペリエンス」が始まる。音楽とともにアーケードの天井いっぱいにラスベガスを象徴するような様々な映像が映し出される。いかにもエンターテイメントの街にやってきた!という感じでわくわくする....のだが、残念ながらプーがここで抱っこをせがんできたため、いかんせん重い。結局最後まで見ることは断念したが、しかしいいタイミングで来たおかげでいいものを見た。
続いては夕食。ここはM氏のチョイスにより「トニー・ローマ」というバーベキュースタイルの店にすることに。この店はフリーモントホテルというホテルの中に入っており、店にたどり着くまでに当然カジノを通り抜ける。先ほど見たルクソールの近未来的雰囲気とはうって変わって、ここはいかにも雑然とした印象。スロットマシンがピコピコ音を立て、あちこちで歓声が上がっている。こういう雰囲気も魅力的ではあるが、21歳未満はゲームマシンに近寄ることもできないそうなので、ここは通り抜けて店の前に。M氏の偵察によるとけっこう混んでいるとのことで、順番取りをM氏に任せて(何から何まですみません)、K嬢と我々一家は通り向かいのお土産屋を流すことにした。
このお土産屋がまたでかい。先ほど通り過ぎたボナンザには及ばないだろうけど、ひととおり見て回るだけでもそれなりの時間がかかる。さすがに初日なのでまだお土産を買い漁るという段階ではないが、お土産を見るのは好きなのでいろいろ見てみる。プーはサイコロをかたどったグッズがお気に入りの様子。どこかで何か買ってやるかな。Tシャツが安く、4枚で10ドルくらい。といってもあんまり安いTシャツは一度洗うとクタクタになるから、吟味しないと....。
などと思っているうちにM氏から連絡が入り順番が来たとのこと。早速店に入りメニューを吟味。いずれも旨そうだが、せっかくのアメリカなのでとりあえずでかい肉を注文することにする。とはいえ少なくとも我々一家はみんな小食なので、サイズは控えめにしよう。
アメリカのレストランでは1テーブルに一人のウェイターが付くので、最初に案内してくれた人に注文することになるらしい。人の顔を覚えるのが苦手な自分にとってはなかなか厳しいシステムだ。それでもなんとか注文をすませ、とりあえず改めて異国での無事再会(?)を祝して乾杯*1。そして食べ物が来る。出た、山盛りの付けあわせ(笑)。アメリカで肉を頼むと、肉がでかいのはいいとして、ポテトだの何だのの付けあわせもそれと同じくらい出てくる。全部食べてもらうことを前提にしていないのか、あるいはアメリカ人はみんなこれくらい食うのかどうかわからないが、少なくとも少食日本人である我々には厳しい量だ。日ごろは「ごはんは残さず食べましょう」がモットーなのだが、さすがに全部平らげるのは断念して肉だのシーフードだのを優先にモリモリ食う。
ひととおり満腹になったところでところでお勘定。何から何までお世話になったMK夫妻へのささやかなお礼としてここは自分が出すことにしたのだが、またお勘定の仕方がよくわからない。全部で70ドル弱だからチップがいくらで....などと頭の中で必死に勘定し、相当てんぱった表情で(笑)100ドル札を渡し、返ってきたおつりの中からチップ相当分を握り締めて「サンキュー」とウェイターに渡す。このへんのやりとりがスマートに出来れば格好いいのだろうが、なかなか難しい....。
ここでやりたかったことがもうひとつ。それは「キノ」というカジノゲームで、(御存知の方には今更の説明だが)複数の数字を選び、ランダムに出る番号と合致すればその合致した数に応じて配当がもらえるというもの。この旅行の2週間ほど前にOBA−Qで団体戦の企画をやり、その優勝商品として「優勝チームのメンバーの番号でキノをやり、配当でお土産を買う」ということにしていたのだ。しかしどうやらキノは最近流行っていないようで、宿泊するルクソールにはキノのコーナーは無いらしい*2。そこでここのカジノでM氏の指南により挑戦。ということでラスベガス初ギャンブル*3はキノと相成った。優勝チームのメンバーの番号9つを選び、椅子に座って番号が開くのを待つ。周りを見回すと年配の方が多い。聞くところによればキノは還元率もあまり良くないうえに1ゲームに時間もかかるので、どちらかというと「おしゃべりがてらにキノに興じる」という感じで、いきおい客も年配の方が中心らしい。とはいえ初対面の地元の方(かどうかはわからないけど)と話すだけの度胸も語学力もないので、M氏と歓談しながら番号が開くのを待つ。結果は残念ながら配当ゼロ(笑)。優勝チームの皆さんすみません....。
その後先ほどのお土産屋を再びしばらく流す。MK夫妻は翌日の朝食を買い込んでいたが、我々はせっかくの機会なので朝はどこかの店に行くことにして食料の購入は見送ることにした。
気がつけばもう夜10時近い。プーがよくここまで起きているもんだ*4。とはいえ明日も早いので、そろそろ戻らなくては。ダウンタウン滞在はわずか2時間程度だったが、なかなか楽しかった。車がないとなかなかここまで足を伸ばそうという気になれない立地なので*5、しつこいようだがMK夫妻には改めて感謝だ。

*1:といっても全員ソフトドリンクだが....。

*2:機械式のキノマシンならあるようだが、それでは風情が無いので。

*3:バハマでスロットに挑戦したことがあるので「生涯初」というわけではない。

*4:飛行機で寝ていたとはいえ....。

*5:一応循環バスも来てはいるけれど、けっこう時間もかかるらしい。